ゆくゆくは有へと

おかゆ/彼ノ∅有生 の雑記

メモ帳にあった

抑圧的な欲望

この心身が人一倍虚弱であることには意識的であります。それが単に私自身の性質なのか、もっぱら環境的な要因に仕込まれてしまったものなのかはさておき、まず現象として然りであります。それを自覚しているからこそ、私は、いわば聖母なる事物を探し求めているわけでして、簡単に言ってしまえば、私の総て、美から醜、あるいは真から偽まで、あらゆる私に内包される情動、思考、行動などを包容してくれるほどの寛大さ、麗しさ、神聖さ!概してそういうものを私はこの存在の傍にあらしめたいと願っているわけです。しかしながら、その一方で、私は、そのような存在に対して非常に億劫でもありまして、そういった高尚たりうる存在を求めるがゆえに、そのような存在から離れておきたいと思ってしまう節があります。つまるところ、私は頑固に絡みつくドス黒い染みのようでありますから、かの天の羽衣を汚してしまうという不安に終わりが見えないのです。神聖さへの欲望は、同時に神聖さの保護の欲望でもありまして、ゆえにその欲望それ自体がジレンマを生じさせているのです。