アルヒトの手記 #001 - 雨
雨の音をこんなに怖いと思ったのは初めてかもしれない。まるで心臓の拍動を邪魔されているみたいだ。 雨が絶え間なく屋根を叩く音を、私の体はなぜだか自身の発する音だと勘違いしている。 雨が弱くなると私の心拍が弱くなったかのように、雨が強くなると私の心拍が強くなったかのように感じてしまう。
雨音の不規則な強弱の変化は、真夜中の私の精神には辛い。しかし、目を閉じると尚更このざわつきに呑み込まれてしまう。
日の出とともに雨の止むのを願う。
雨の音をこんなに怖いと思ったのは初めてかもしれない。まるで心臓の拍動を邪魔されているみたいだ。 雨が絶え間なく屋根を叩く音を、私の体はなぜだか自身の発する音だと勘違いしている。 雨が弱くなると私の心拍が弱くなったかのように、雨が強くなると私の心拍が強くなったかのように感じてしまう。
雨音の不規則な強弱の変化は、真夜中の私の精神には辛い。しかし、目を閉じると尚更このざわつきに呑み込まれてしまう。
日の出とともに雨の止むのを願う。